
ご無沙汰していました!ここのところ法事があったり洗面所の窓から雨漏りがしたりで
右往左往していましたが やっと自由な時間ができたので行きたかった映画を観に行ってきました!
リース・ウィザースプーン主演の「わたしに会うまでの1600キロ」
このストーリーは原作者のシェリル・ストレイドが「パシフィック・クレスト・トレイル」という
アメリカの西部にまたがる山脈1600キロを3か月かけて一人で横断した実話をもとにした話です
1600キロって皆目見当もつきませんが南はメキシコから北はカナダまでを目指す過酷極まる旅なのです
この映画の見出しからしてバックパックを担ぐストイックな女性
そしてアメリカの雄大な自然を見せてくれる旅好きにはたまらん話・・・と思っていたら
どっこい 心の傷を克服するまでの1600キロを彼女と同じ目線で一緒に荷物を担いで歩く旅に出たわけです。
物語は新品のバックに全て新品の旅行グッズをパッキングするところから始まります
それは彼女の体重よりも重い荷物によろけながら・・・
そして初日のメキシコの荒野 早3キロあたりから後悔が始まります
一日にわずか18キロずつしか進めず話す人もいない
燃料のガスの種類を間違い お粥に水をかけただけの食事が続きます
偶然出会った農夫に一晩のベッドと食事を世話になりガスボンベを買い換えて心も新たに旅に出ます
孤独感だけでなく過酷な山道で足の爪がはがれたり暴漢に襲われそうになったりと
女性の一人山歩きが遭遇する現実も突きつけられます
物語は彼女のトレイルと共に過去の出来事にも触れて行きます
きっかけとなったのは彼女が学生の時 45歳の若さで母親がガンに侵されて亡くなったこと
女手一つで姉弟を育ててくれた母がいなくなった後 自責の念から自分を見失い
生活が荒れヘロインや覚せい剤に手を染め行きずりの人の子供を堕胎し夫と離婚・・・
途方もない人生の坂道を転げ落ちて行くのです
なぜそこまで彼女は自分を見失ってしまったの?
この物語は母と娘の近くて遠い距離感を絶妙に言い表しているのです
父親のDVで逃げるようにして家を出た親子3人の生活
女手一つで苦労をしたにも関わらずいつも陽気で前向きな母親
ようやく子供も大きくなったので娘と一緒の大学に入学し直し今までに出来なかった人生を
送りなおす意欲にあふれていた毎日だったのに脊髄にガンが見つかり1か月でこの世を去ってしまった。
不幸なはずなのに「いつも愛で溢れている」と楽しそうにしていた母
その母親の前向きな姿に素直になれなかったシェリルは大学で会ってもそっけない態度
溢れる愛情で育ててくれた母に対して最後まで優しくすることが出来なかった後悔に苛まれ
取り戻せない時間を埋めるかのように転げ落ちて行った自分・・・・
自分さえも出来ないだろうと思っていた過酷な旅
後悔することばかりやってきたけど この旅を乗り越えることが出来れば人生はきっとやり直せる・・・
母の愛を感じながら一心に前へ進むシェリルを見守ることしかできませんでした
すごい!イメージどおりの映画ではなかったけどそれを追い越すぐらいの話でした
エンディングにその後のシェリルを語っていました
それは素敵すぎて心が楽になりました
最近まれに見る大ヒット☆ 是非映画かDVDで(^_-)-☆